広島県後期高齢者医療広域連合の設立
「医療制度改革法案」が可決され、法律が改正されたことにより、平成20年4月から、現在の老人保健制度が「後期高齢者医療制度」に変わることとなりました。
これに伴い、75歳以上の高齢者等は、これまでの国民健康保険や被用者保険から「後期高齢者医療制度」に入ることになります。
この制度は、財政の安定化を図るため、都道府県ごとに、すべての市町村が加入する広域連合で運営されることとされています。
広島県においても、平成19年2月1日に県内全23市町が加入する「広島県後期高齢者医療広域連合」が設立されました。
広島県後期高齢者医療広域連合は、財政責任を持つ運営主体となり、保険料を決めたり、保険給付を行ったりします。ただし、住民の利便性を確保するため、保険料徴収や窓口業務など、一部の事務は住民に身近な市町が行います。
広域連合とは
広域連合は、様々な広域的ニーズに柔軟かつ効率的に対応するとともに、権限委譲の受け入れ体制を整備するため、平成7年6月に制度化された特別地方公共団体です。
広域連合は、都道府県、市町村、特別区が設置することができ、これらの事務で広域にわたり処理することが適当であると認められるものに関し、広域計画を作成し、必要な連絡調整を図り、総合的かつ計画的に広域行政を推進します。
~広域連合の特色~
現在、ゴミ処理や消防などの事務を中心に一部事務組合が広く活用されていますが、広域連合は一部事務組合と比較して、次のような特色があります。
広域的な行政ニーズに柔軟かつ複合的に対応できます
同一の事務を持ち寄って共同処理する一部事務組合に対して、広域連合は多角的な事務処理を通じて広域的な行政目的を達成することが可能な仕組みとなっています。
広域的な調整をより実施しやすい仕組みとしています
広域連合は、広域計画を作成しなければなりませんが、広域計画には、広域連合の処理する事務ばかりでなく、これに関連する構成団体の事務についても盛り込むことができます。そして、その構成団体の事務の実施について、勧告することができます。
権限委譲の受け皿となることができます
広域連合は、直接国又は都道府県から権限委譲を受けることができます。このため、個々の市町村では実施困難でも、広域的団体であれば実施可能な事務を、法律、政令又は条例の定めるところにより、直接広域連合が処理することとすることができます。
都道府県の加入する広域連合から国に、 その他の広域連合は 都道府県に、権限・事務を処理することとするよう要請することができます。
より民主的な仕組みを採用しています
広域連合の長と議員は、いわゆる充て職は認めらず、直接又は間接の選挙により選出されます。
広域連合への直接請求を行うことができます。